「何するの!?」
突然手を掴まれて困惑する。
「ああ?」
声を荒げるチンピラA。
「ぶつかっといてその態度はなんだ?」
「ぶつかるって……。こんな茂みのそばで……明らかにそっちが近寄って来たんですよねえ」
状況的にそう。
この人たちがわざわざあたしの横に来なければ、そんな状況にはなり得ない。
「ずいぶん威勢のいい嬢ちゃんだな」
チンピラB。
……嬢ちゃんって。
この人たちは、バカにする意味で言ったんだろうけど、あたしにとってそうは聞こえなかった。
毎日、屋敷にいる組員に「嬢ちゃん」って呼ばれ続けて……。
こんなところでも嬢ちゃん……。



