だけど。
パーティーが始まれば、仕事がないなんてウソ。
「君が美月ちゃんかい」
「は、はい……」
「どれ、一杯もらおうかな」
グラスを差し出す白髪の男性に、引きつる頬を無理あげながらお酒を注ぐ。
「ありがとう」
「ひゃっ……」
去り際、軽くボディタッチされ、ぞわっと体に鳥肌が立つ。
ほんと、最悪。
どうしてあたしが知らないおじいさんたちに、笑顔を振りまいてお酌しなきゃいけないの?
それ、ウエイターの仕事でしょ?
こんなに必要なの?ってくらいのウエイターが、フロアをうろうろしているのに。
「お兄ちゃん、話が違うんだけど」
隙を見て、お兄ちゃんの元へ駆け寄る。
「女に酒を注いでもらった方がうまいんだよ」
「はぁ!?」



