しゃがんだままそこに丸くなっていると、足元に何かが触れた。
「……ひゃっ!?」
ビクンとして顔をあげると。
「わ、わんこっ!?」
どこから現れたのか、尻尾をちぎれそうなくらい振ったわんこが、素足にサンダルを履いたあたしの足首をぺろぺろなめていた。
「会いたかったよ~」
もちろん、わんこにも会いたかった。
あたしと黎、ふたりの犬だといった、わんこだもん……。
抱き上げて、ギュッと胸に抱く。
すると、
ジャリッ……。
あたしの目の前でひとつの足音が止まり、黒い靴先が見えた。
ゆっくり見上げた先には……黎。



