今日はとても大事な日。
もう1年も前から決まっていたこの日を、あたしだってちゃんと理解してる。
お父さんが柳迅会の会長になるのだ。
今日はその襲名披露パーティーが、都内のホテルで開かれる。
パーティーなんて必要なの?
ただでさえ、世間一般では肩身の狭い組織なのに。
わざわざ披露してどうするのよ。
お兄ちゃんは、この家に生まれて来たことをすごく誇りに思っているみたいだけど、あたしはそうは思わない。
普通の家庭に生まれて、普通に暮らしたかった。
そして。
あたしには憧れがある。
同世代の子たちみたいに、恋がしてみたい……。



