と、そのとき黎の眉がピクリと動いた。
そしてブレザーの中からスマホを取り出す。
……電話?
「おう」
耳に当て、黎が声を発する。
「は?今日は無理」
友達から呼び出し?
……それとも彼女?
聞いちゃいけない様な、でも気になるような……。
きっと、学校でもモテるよね。こんなルックスしてるんだもん。
陽の光に照らされる黎を、あたしは今日初めて見た訳で。
夜空の下で、煙草をふかしている黎じゃなくて。
明るい太陽の下で、スマホを耳に当てているその姿は、本当に高校生なんだ、と思わせるもの。
だけど。
あたしとは釣り合わない……。
闇の世界に生まれたんだから。
夜の黎でなきゃ……あたしとは……。



