でも、いつまでもここに居るわけにもいかず。
この後外で会えるかと聞かれ、頷いたあたし。
「ここから出たら、向こうに真っ直ぐ走って?そしたら外に出れるはず」
「ああ」
黎には窓から脱出してもらい、一旦あたし達は別れた。
教室に戻ると、紀香をはじめ、まだ大勢の子たちが残っていた。
あのイケメンなんなのよ!なんて囲まれて。
詳しくは明日!と言い、なんとかあたしも切り抜けた。
帰りは迎えの車が来るけど、放課後遊びに行くことは出来る。
遊び終わってその場所を伝えれば、そこに来てくれるだけのこと。
しょっちゅう脱走するあたしでも、その辺の約束はいつも守っているし、女子高生の楽しみというものを理解してくれているのか、運転手さんはアッサリ了承してくれた。