ヴェルト・マギーア 星の涙 ACT.1

☆ ☆ ☆

十二年前と同じく、またレオンハルトとミリィの前から消えること。レオンハルトの言葉の意味はこのことだ。そしてそれを一番怖がっているのがミリィだ。
 
レオンハルトたちと再会して、俺は直ぐにミリィのことを聞いた。両親が殺されてセシルが行方不明になって、ミリィは必死に俺たちを探したそうだ。

体中を泥だらけにして血眼になって必死に探して探して――それでも見つからなくて、ミリィは一晩中泣いていたそうだ。
 
森の中で俺を見つけてくれたのは、レオンハルトじゃなくてミリィなんだ。
 
その頃の俺は何もかもがどうでも良くなっていた。生きていても仕方がないこのまま死んでも言いとすら思った。
 
家族が居なくなって唯一の望みも壊され、この先何を思って生きていけば良いのか分からなかった。でもそんな俺にミリィは言った。

「ブラッドまで居なくならないで!」
 
涙を溢しながら俺の手を握って――

「ブラッドまで居なくなったら、絶対許さないんだからね!」

「ミリィ……」
 
ミリィのおかげで今の俺がある。あのとき俺を引き止めてくれたミリィには感謝しているんだ。