ヴェルト・マギーア 星の涙 ACT.1

「カフェって種類でもあるの?」

「まあそうだな。例えば猫カフェとか」

「猫カフェ? 猫が定員だったりするの?」
 
彼女の言葉に瞳を丸くした俺は思わず吹き出してしまった。

「な、何で笑うのですか?!」

「だ、だって……定員が猫ってさ……」
 
俺はお腹を抱えながら笑う。
 
まさか猫カフェと聞いて、そんな発想するなんて思っていなかった。

「猫カフェって言うのは、猫と間近で触れ合いながら、お茶をしたり食事をしたりするところを言うんだ」

「猫と触れ合うってことは、直ぐ近くに猫が居るってこと?」

「そうだ。猫カフェ以外にも執事喫茶とかメイド喫茶、精霊カフェや花カフェ、あとは──」

「わ、分かった! ふ、普通のカフェで良いです!」
 
えっ? 普通のカフェで良いのか? 

さっき言ったカフェ以外にもまだまだあるのに。

「じゃあ普通のカフェな」
 
それだったら最近、オフィーリアが好きそうなカフェを見つけたんだ。

あそこだったら絶対に喜んでくれるだろう。

「じゃあ行くか」
 
と、歩き始めた時。

「あ、あの! もしかしてブラッド様ですか?」

突然、二人組の女の子が俺に声を掛けてきた。
 
その声に振り返った俺は迷いもせずに言う。

「そうだけど?」
 
そう応えると二人は嬉しそうに顔を見合わせて笑った。
 
うん、とても可愛い笑顔だ。

なんていつもは言うところだけど、今は隣にオフィーリアが居る。

下手に女神たちに声はかけられないな。

「あの、よろしければこれから一緒にお食事でもどうですか?」
 
今日ここに一人で来ていたら間違いなく行った。

迷いもせずに着いて行った。

でも今日はオフィーリアに街を案内すると決めたんだ。

だから……女神たちには悪いけど。