ヴェルト・マギーア 星の涙 ACT.1

「その可能性の方が高いだろうな。竜人族なんて他種族たちからしたら貴重な種族だ。命だって狙われかねない」

「子孫を残すために本土から離れたってことか」
 
じゃあ今も子孫を残すために生活をしているなら魔人族は。

「魔人族の生き残りが居るってことなのか?」

「そういうことだ。おそらくあの戦いで生き延びた人たちが居るんだ。竜人族たちはそれを知っている。だから本土から離れた小島に住んでいるんだ」
 
それがもし本当だとするなら虹の花が完成する! 虹の花が咲くのは三百年に一度だけ。ならその三百年の間に魔人族を探し出せばいい!

「それでどうするんだブラッド?」

「どうするって何が?」

「三百年は生きられないぞ」
 
ギルの言葉に俺は目を見開く。しかし直ぐに苦笑して言う。

「それなら大丈夫だ」

「その右目を使うのか?」
 
ギルの言葉に俺は頷く。
 
俺の右目が魔力の等価交換を使えると知ったのは、ギルが調べてくれたおかげなんだ。
 
初めて会った時、最初はギルの事を信用出来なかった。俺の右目を使って何かするんじゃないかって思ったからだ。でもギルは言ってくれた。

「君のその右目は君の一部だ。それがちゃんと使いこなせる様にしたいだけさ」
 
真剣な眼差しを向けられ、俺はギルを疑う事が出来なかった。

「ああ。ギルの言う通り俺はこの右目を使う。使ってでも虹の花を探して見せる」

「……そんなに大切な人なのか?」
 
ギルの言葉に少し照れながら応える。

「そう、だな。世界で一番、誰よりも大切な子だ」
 
俺の中でオフィーリアの笑顔が浮かぶ。