「絶対逃げ切れよ。そして必ず──」
最後に振り返ったお兄様は優しく微笑むと言う。
「幸せになれよ、オフィーリア」
「っ!」
私は剣を握る手に力を込めて、お兄様たちに背を向けて走り出した。
ただひたすら、東に向かって──
★ ★ ★
「これが……全てよ」
オフィーリアの話に俺は目を丸くした。
彼女の話は俺が想像していた物よりも悲しく辛いものだった。
自分のためにたくさんの人が、家族までもがその身を犠牲にして逃してくれた。
オフィーリアはそんな人たちの願いと、受け継いだ物を守るためにずっと一人長い旅をしてきた。その中で信じた人に裏切られることもあったんだ。
裏切られ絶望しながらも彼女は、一人でここまで歩いて来た。
そして俺に出会った。
「くっ……!」
俺は悔しくて自分の唇を噛む。彼女の体を引き寄せ強く抱きしめた。
「ブラッド?」
目から溢れる涙が頬を伝った。それを見たオフィーリアは目を丸くしてそっと言う。
「どうして泣くんですか?」
「だってお前は!」
長くは生きられないだろう?! その言葉を口にしかけぐっと堪える。
どうして彼女を見つけられなかったのだろう。どうしてもっと早くに出会えなかったんだろう。早くに出会っていれば俺は!
「私は……あなたに出会えてよかったです」
「でも……俺はまだお前に何もしてやれていない!」
俺の言葉に頭を左右に振った彼女は言う。
「いいえ、たくさん与えてくれました」
オフィーリアは指先で優しく俺の涙を拭った。
最後に振り返ったお兄様は優しく微笑むと言う。
「幸せになれよ、オフィーリア」
「っ!」
私は剣を握る手に力を込めて、お兄様たちに背を向けて走り出した。
ただひたすら、東に向かって──
★ ★ ★
「これが……全てよ」
オフィーリアの話に俺は目を丸くした。
彼女の話は俺が想像していた物よりも悲しく辛いものだった。
自分のためにたくさんの人が、家族までもがその身を犠牲にして逃してくれた。
オフィーリアはそんな人たちの願いと、受け継いだ物を守るためにずっと一人長い旅をしてきた。その中で信じた人に裏切られることもあったんだ。
裏切られ絶望しながらも彼女は、一人でここまで歩いて来た。
そして俺に出会った。
「くっ……!」
俺は悔しくて自分の唇を噛む。彼女の体を引き寄せ強く抱きしめた。
「ブラッド?」
目から溢れる涙が頬を伝った。それを見たオフィーリアは目を丸くしてそっと言う。
「どうして泣くんですか?」
「だってお前は!」
長くは生きられないだろう?! その言葉を口にしかけぐっと堪える。
どうして彼女を見つけられなかったのだろう。どうしてもっと早くに出会えなかったんだろう。早くに出会っていれば俺は!
「私は……あなたに出会えてよかったです」
「でも……俺はまだお前に何もしてやれていない!」
俺の言葉に頭を左右に振った彼女は言う。
「いいえ、たくさん与えてくれました」
オフィーリアは指先で優しく俺の涙を拭った。



