ヴェルト・マギーア 星の涙 ACT.1

「どうしますかクラウン様。もうこの村に星の涙はないのかもしれません」

「いや、そんなことないよ」
 
クラウンが私に近づくと目の前に剣を向けてくる。

「っ!」

「君が持ってるよね? 星の涙を」
 
その言葉に周りに居た三人は目を丸くした。さすがにこんな子供がと思ったのだろう。

「この小娘がぁ?」

「俺は確かに感じる。君の体の中から膨大な魔力をね」
 
私は頭を左右に振った。

「嘘はいけないな」
 
クラウンは剣を鞘に戻すと私に向かって手を伸ばす。

「いや……」

「確かめさせてもらうよ」
 
クラウンがニヤリと笑った時、私は息を吸って声を上げる。

「いやあああ!!!」
 
力強く叫んだ時、私の胸元にある紋章が浮かび上がる。

「うわぁっ!」
 
紋章から眩い光が漏れ出てガンマは私から手を離した。

「こ、これは!」

「なんて魔力なの?!」
 
紋章の輝きを見てほくそ笑んだクラウンは目を丸くして言う。

「これだ……俺が探していた物は!」
 
クラウンは私に手を伸ばそうとする。しかし星の涙の光がその手を弾き返す。

「くっ!」

「クラウン様!」
 
弾かれた指先から血が流れ、手を抑えながらクラウンは後ろに数歩下がる。そして私に笑いかける。