ヴェルト・マギーア 星の涙 ACT.1

「それは分かりません。ですがオフィーリアあなたは必ず幸せになれます」

「お母様……」

「大丈夫だ、オフィーリア。お兄ちゃんだって付いてるんだから」

「お兄様……」
 
そうだ。私は一人じゃない、今はお母様とお兄様が居てくれるから。何も怖がる必要はないんだ。

「オフィーリア、あなたにこれを授けます」
 
お母様は首から下げていた物を私に渡してくれた。それはずっとお母様が大切にしてきて
いた首飾りだった。

首飾りの真ん中には翡翠石がキラキラと輝いて見える。

「これはお母様の首飾り?」

「これを肌身離さず持っておきなさい。必ずあなたを守ってくれます」
 
私は受け取った首飾りを首に掛ける。

「ありがとうございます。お母様……」
 
お母様と過ごせる時間は限られてしまっている。だから残された時間を大切に過ごしていこうと思った。

そして次に星の涙が受け継がれた時、命をかけて守ると誓った。

次の者に託せるその日まで──
 
でもそんな私の願いは届くことはなかった。あいつらが……襲ってきたんだ。

私はそのとき村から離れた遺跡近くに薬草を取りに行っていた。その間に村は襲撃され、たくさんの人たちの命が奪われていった。

「む、村が!?」
 
村の所々から煙が上がっているのが見え、私は急いで村へと走った。

「お母様! お兄様!」
 
行きなれた道を全力で走って家に向かう。家に着くまでの道のりに、血を流して倒れている人たちがたくさんいた。