みんなの所に行こうとすると予鈴が鳴った。


後でみんなとおしゃべりしよっかな。


私はスマホの電源を切ろうとするとガタンと椅子を引く音がした。


背が高くて綺麗な黒髪の男の子。


そのまま私の隣の席に座る。


一応声かけた方がいいよね。


「あの、初めまして。私、東詩織です。よろしくね。」


でも、男の子は前を向いたまま座っている。


そんなにあからさまに無視しなくても・・・


私はトントンと男の子の肩をたたいた。


男の子は振り返って私を見る。


「あの、私声かけたんですけど、無視しないでくれませんか?」


言い方きつかったかな?


そう思っていると、男の子は私を見て、


「ごめん、席代わってくれる?」


え?


席?