元日の朝。

手作りのお節料理とお雑煮を並べた。

「お屠蘇はだめよ」

「そうよね?」

「寒くない?」

「大丈夫」

おせち料理を食べながら母と二人で過ごす最後の正月。
来年はきっと、二人じゃない。

「昨日の話だけど、叔母さんが世話してくれるって」

「ホント?」

「今から叔母さんとこにいくわよ?体調は?」

「大丈夫」

「じゃ、用意しなさい」

用意して、母の運転で出発する。
膝掛けを用意してくれる母の優しさに心が温かくなる。

眠ってしまった私が起きると、叔母の家に着くところだった。