「怖かったよな?もう、痛くないか?」 「痛い……電話は?お母さん?」 「あ、ああ。 モリイは職場の子だから。 今はまだ込み入った話はしない方がいいだろ?」 「どう、かな? よくわからない。 お母さんは?何か言ってた?」 「上の者とも話すから今日は行けないって。 課長は今日も出勤だったから、会社にいる。電話するか?」 「ううん、今はしない」 と言っていると、私の携帯が鳴る。 「あ、お母さん」 通話を押して、耳に当てた。