勝手に子供を産んだことを、誰も責めなかった。 ただ、向き合わなかったことをみんなが残念に思っていたことは、私にも分かった。 そのショウタの家族にも向き合おう。 何が不安? 結婚したら、どうなる? 誰かと一緒に住む。 ミズトはどうなる? 笑いながら、ショウタと暮らしていけるの? 喜怒哀楽をぶつけられるの? 分からない。 静かな街に除夜の鐘が響く。 新しい年は、自分の気持ちも生活もどうなるのか分からないまま、始まったのだ。