昼前、ついにピンポンが鳴ってショウタと目を合わせた。 「課長?だよな」 「そうね。……はーい」 落ち着かない緊張を感じながら、玄関に向かいドアを開けると笑顔の母がいた。 「マイカ、忙しかった? 年末なのに暖かいわね。 ミズトは?起きてるの?」 荷物を私に手渡し、靴を脱いでいる母に話しかける。 「お母さん、あのね……」 「…誰かいるの?」 靴を見て気付いたようで、怪訝な顔を向ける。 「とりあえず、あがって?」 リビングに入ると、ショウタを見て固まる母に苦笑いした。