最後は、涙が零れて、あまり声にはならなかった。 「…ふーん。そっか。そういうことね」 少し間を空けて、湊が呟く。 なんて返されるのかが凄く怖い。 だけど、もう後には引き返せない、から。 あたしは瞑っていた瞳をゆっくりと開いて、湊の顔を見た。 けれど、そこには、予想出来ないくらい…今までに見たこともないくらい、優しくて温かい湊の笑顔があった。