【完】Angel Heart



泣けてくるほど冷めたブルースカイ。



そんな歌の文句があってもいいくらい、今日は目が痛いくらいスカッと晴れていた。



昨日の今日で、どう顔を合わせようなんて思っていたら。



「湊!おはよー!」



「おはよ。今朝はやけに機嫌がいいね」



「直江先輩から、写メ貰ったんだー。超上手く撮れててさ、凄く嬉しいから、待ち受けにでもしようと思って!」




実楽は、とてもにこにことしていて、まるで昨日の事がウソだったみたい。




「へぇ…あの時の?因みに、どんなやつ?オレも見たいな」



「へ?いや…それは……ちょっと…ひみつ…」




ごにょごにょと言葉を濁す実楽に少しムッとした。


今まで隠し事なんて、一度もなかったのに。


どうして、そんなに焦って隠すの?


オレはキミにちゃんと想いを告げた筈なのに。


その直後にこの仕打ちは酷過ぎるんじゃない?