【完】Angel Heart



髪や頬、触れた場所が、とても女の子らしく柔らくて。


本人は全く気付いていないけど…。



キミはを狙ってる奴は、大勢いるんだよ?



だから、内心ヒヤヒヤしてる。




ねぇ?



オレ以外のものにならないで?


こんなにも好きなのに、縮まらない距離が痛いよ。



「明日になったら、実楽…どんな顔するだろう?」



きっと、ぐいぐい迫ったら、実楽のことだから「仕方ないな」なんて折れてくれるかもしれないけど。



それじゃ、ダメなんだ。

ちゃんとオレのことを見てくれなくちゃ。




気付けば、自分の家の最寄り駅。
オレは空に映し出された一番星を眺めて、心に誓った。



少しずつでもいい。

実楽がオレの方を向くまで。

オレはオレなりに努力をしよう。

けして嫌われない方法で…。