「はは…なさけな…」 オレは呟いてから、ホームへと流れ込んできた電車に乗り込んだ。 どんどん可愛くなって、人気者になっていく実楽を見ていて、これ以上我慢が出来なかった。 私服の実楽を見たら、独占したくて堪らなくなった。 「はぁー…オレって器の小さい奴…」 がたんがたたん。 電車の心地良い揺れを感じながら、今日一日の出来事を思い返す。 どれも凄く新鮮で楽しかったけど。 やっぱり一番嬉しかったのは…。