「…ちょっと待ってくださいっ!!」



「なんだよ」





まだ食いかかるのだと心底面倒くさそうに、少女に視線を向ける男。





「美鈴を泣かせたらただじゃおきませんから」





男は探るように少女を見つめた後、ふっと口を緩めた。





「うん。そんなことある訳ないから別に心配しなくてもいいよ」





先ほどからは想像もできないほど、いつもの “優しい生徒会長” に戻った男は最後まで怖いほどの笑みでこの場から離れた。