私は炭谷くんと付き合って大切にしてもらうもん。
斗樹は一生プレイボーイ続けてればいいよ。
その代わり、今度は私がうんざりするほど斗樹に惚気話を聞かせてあげるんだから。
ムスッとした表情で机に頬杖をつく。
そんな私の顔はきっと今までよりもさらにブサイクに磨きがかかっていると思う。
はぁ…なんで私が斗樹のことなんかで悩まなきゃ行けないのよ。
「なぁ…」
ボーッとしていると、斗樹の声が聞こえ、突然のことに心臓がドクンッ!と飛び跳ねる。
そして、ゆっくりと視線を斗樹の方へと移す。
するとそこにはなんとも言えないような表情の斗樹が立っていた。
「なに?」
さっきまでほかの女の子と楽しそうに話してたくせに…気安く話しかけてこないでよ。
私は今、わけわかんないぐらいあんたにムカついてるんだから。
「やっぱ…昨日のこと怒ってるよな」
今度は眉を下げて心底悲しいそうな表情を浮かべる斗樹を見ていられなくて、視線をグラウンドへと向けた。
怒ってない……といえば嘘になる。
でも、怒っているのは昨日の件じゃなくて私にあんなこと言っておいてどうしてそんな女の子と普通に話せるのかに怒ってるの。
「怒ってる。斗樹は私の事ほんとに好きなの?」
もし、遊んでいるだけなら即やめてほしい。
「本気だって。何回も言ってるだろ」
「でも、斗樹の恋は叶わないから…!
私、炭谷くんに告白された。だから斗樹の恋はもう終わり」
教室はガヤガヤと人の声でうるさくて私たちの会話なんて聞こえていないのだろうけど、彼にはちゃんと聞こえたようで今にも泣きそうなほど切なげな表情で私を見つめる。



