「あのな、何回もいうけど俺だって焦ってんの。
本気出さねぇとお前は落ちてくれねぇから」
「本気出しても落ちないってば」
何回言わせれば気が済むの…?と思っていたら
「嘘つくなよ。
ちょっとは俺に気持ちが向いてるくせに」
そういいながら彼はグイッと顔を近づけてきてその距離はもう鼻と鼻がくっついてしまいそうほどで。
予期せぬ自体にドクンドクンと鼓動は早鐘を打ち始め、顔は徐々に熱を持ち始める。
完全にやられてしまった。
彼の甘いトラップにハマってしまった。
別に好きじゃないけど…こんなに綺麗な顔が近くにあると嫌でも心臓は騒ぎ出しちゃうよ。
「む、向いてるわけないでしょ…!」
「それはどうだろうな」
「向いてないって言ってるでしょ!?」
「ふっ…ミナが焦ってる。
いつも無愛想で冷静な南帆を壊しているのは俺?」
耳元でそんなことを色っぽくて甘い声で言う彼はもう私の手にはおえないほどで。



