「何か文句でも?」
「いや、ありまくりだし。
バカなんじゃないの?ってバカだけども。」
ほぼ全欠なんてビックリにも程があるよ。
そんな私の様子が気に食わないのか眉間にシワを寄せた斗樹。
「お前に点数勝つためには
現社しか頭に入れないとダメだったんだよ」
「たったそれだけが理由で!?」
私との勝負に勝つためって……本当にバカだ。
わざわざ、私のためにそんなことまでしなくたって。
夏休みを全部捨てたようなもんじゃない。
「俺は二ヶ月間ぐらいある夏休みのうちのたった一日だけどお前と過ごしたかったからいいんだよ」
「な、なにそれ…」
「だって、どうせ勝負に勝たなきゃお前は俺となんか過ごしてくれないだろうし?」
いや、ごもっともですけど…それでもやっぱり現社以外を捨てて挑むのは……。
「お前と夏祭りにいけるなら補習なんて苦じゃねぇよ」
サラッとそんなことを言った斗樹に胸がキュンと高鳴り、締め付けられた。
また不意打ちだ……だからそれはダメなんだって。
私のために頑張ってくれたのは痛いほどわかるから
こんなにも胸がザワザワとしているんだと思う。



