すき、きらい、恋わずらい。


どうやら、ありさが話そうとしていたことは、他でもない篁くんのことだったらしい。

教室を出て行った私を追いかけて、話そうとしてくれたのだけど、取り巻きのひとりも私の後をついて来ていて。


だから、学校が終わってからということになって……今に至る。


何となく聞きたくないような気もするけれど、明日からのため聞かないわけにもいかない。


ありさはキョロキョロと周りを確認してから、


「実はね……昨日、蒼空にゆづのこと聞かれたんだ」


気持ち小声で話し始めた。


父親の頼まれごとで、彼がありさの家に行くという話は私も聞いていた。

その話通り、田舎から送られてきたという野菜を持って、彼がやって来たそう。


いつもなら野菜を手渡して終わり……らしいけど、昨日は珍しく呼び止められて。


『俺の前の席のあの女子って、お前の友達?』


そう聞いてきたんだそうだ。