植物が細部まで手入れされているこの庭園が気に入ったのか、彼女は普段から此処で過ごす事が多い。そこで、ラインアーサはシュサイラスアには自生していない珍しい植物等をフリュイ公国から多く取り寄せた。中庭は庭園宛ら一部植物園の様に緑が生い茂っている。
お気に入りの木漏れ日の下、無防備で愛らしいうたた寝姿を見られるのだからこの行動は正解だったと言えよう。
一人頷きながら、音を立てずそっと彼女に近づく。
だが伏せられていた長い睫毛は敏感に震えた。
「ごめん起こした?」
「……ん…」
まだふわふわと夢心地な様子に思わず頬が緩む。
「ここに居ると思ったんだ」
耳元で小さく囁く。
「……?」
小さな口で欠伸をして首を傾げる姿が妙に可愛い。
「いいよ、そのままで。俺も一緒に一休みしたい。おいで」
ラインアーサは彼女の隣に腰を下ろし、肩を引き寄せた。が、あまりにも簡単に均衡を失う華奢な身体。慌てて小さな頭を自身の膝へと誘導する事に成功したが、内心肝が冷えた。これからはもっと気をつけなければ。
一日のうちで太陽が一番高くなるこの時刻。
二人で過ごす、このひと時も大切な日課のひとつだ。
お気に入りの木漏れ日の下、無防備で愛らしいうたた寝姿を見られるのだからこの行動は正解だったと言えよう。
一人頷きながら、音を立てずそっと彼女に近づく。
だが伏せられていた長い睫毛は敏感に震えた。
「ごめん起こした?」
「……ん…」
まだふわふわと夢心地な様子に思わず頬が緩む。
「ここに居ると思ったんだ」
耳元で小さく囁く。
「……?」
小さな口で欠伸をして首を傾げる姿が妙に可愛い。
「いいよ、そのままで。俺も一緒に一休みしたい。おいで」
ラインアーサは彼女の隣に腰を下ろし、肩を引き寄せた。が、あまりにも簡単に均衡を失う華奢な身体。慌てて小さな頭を自身の膝へと誘導する事に成功したが、内心肝が冷えた。これからはもっと気をつけなければ。
一日のうちで太陽が一番高くなるこの時刻。
二人で過ごす、このひと時も大切な日課のひとつだ。



