12人の魔女伝説 ~俺はお前の騎士だ~


「この世界の植物って面白いね!」

1時間目が終わり園子はレイと共に教室に戻ろるために廊下を歩いていた。

結局、最初から最後まで園子は植物の観察と説明を聞いていた。
そのおかげか、短い時間で全ての植物を見ることができた。

レイは楽しそうにしている園子を横に そうか? と首を傾げた。

「そんなに楽しかったか?」
「うん!もちろん!知らないことが沢山あるんだもん!」

園子は小さい子供のように、あの時のように無邪気な笑顔を向けてくる。

レイは そうか と言ってそっぽ向いてしまった。
よく見ると、頬が少し赤くなっていたがそれは園子を合わせて誰も気が付かなかっただろう。

「次は...えーと」

さっきカレンから貰った今日の授業が書かれたプリントを見る。

2時限目に書かれている授業は魔法実技。
魔法座学は様々な魔法について学ぶもので、魔法実技は名前の通り実際に魔法を使う授業だ。

「実技か.....」

レイは何かを言おうとしたがやめた。
それを不思議に思った園子がレイを見るとレイは窓の外を眺めていた。

「どうしたの?」

園子は首を傾げ、レイに問う。
だがレイは何も答えず目を細める。

園子は何も分からないためレイを見ることしかできなかった。

レイは窓から目を逸らし、園子に言った。

「次の実技は第1演習室で行われる。
だが、制服から戦闘服に着替えないといけない決まりがある。

スーランについていけ。いいな。」

珍しくレイは園子に問う隙間もないほど次々と言葉が出てくる。

そのため、園子は呆気にとられ うん と頷くことしかできなかった。

「えーと...どこに行けば?」

レイがいなくなってしまい、教室に1人ぼっちになっていた。

園子はレイと一緒にいたため、スーラン以外と話したことがない。
それに、レイと仲が良いということから周りから話をふろうにもどうすればいいのか分からない状態であった。

「どうしたの〜?」

そこにスーランが声を掛けてきた。
園子はホッとしスーランに話した。

「あ!そうか!
園子は知らないんだったね!戦闘服は持ってる?」

スーランの問いに園子は頷き、服が入ったカバンを見せる。

「よしよし!じゃあ更衣室に行こうか!
更衣室があるのは演習館の1階にあるの」

「演習館?
校舎は管理棟、教室棟、実習棟の3つじゃ?」

園子は今日聞かされた高等部の校舎に無い建物の名前が出てきて驚く。

「あー、それは合ってるよ!
演習館は中等部、高等部共有でね、1つ1つの部屋に結界があってちょっと強い魔法を使っても建物は壊れないようになってるの。」

スーランと園子は教室棟を出て、中等部と高等部の校舎の間にある演習館に入った。

演習館は3つの建物が繋がった作りだ。
真ん中の建物は円形、両端の建物は四角形(普通の校舎と同じ)になっている。

真ん中の円形の建物は1つのフィールドに周りが観客席となっており大会や試験等、大人数でも使える場所で、

両端の建物は3階建てとなる。

「広いね〜」

出入口は真ん中にある円形の建物にある。
更衣室は各建物に2つずつある。

「この真ん中の建物は円形の大きな演習場のみ。

右の建物は教室より少し広めの演習室がいくつかあるよ。

左の建物にある演習場は1階1階が1つの部屋だから3つしかないんだよね。

まぁ、要は部屋の大きさが違うくらいかな!」

2人は左の建物に行き、スーランは人差し指を上に向けた。
今から行く更衣室は2階にあるのだ。

「私たちが行く第1演習室はこの建物の3階なんだけど更衣室は1階と2階にしかなくてね。

3階を使う人は2階の更衣室を使うのが決まりだからそこは覚えといてね!」

そう言って階段を上がり更衣室に入った。
男女それぞれの更衣室の扉にはのれんがかけられていた。

更衣室の隣にはトイレがあり、すぐ側には演習室の扉があった。

「よし!着替えますか!」

スーランの隣にきか着替えを置く。
戦闘服は制服に似てセーラー服のような形をしているが制服よりも軽く動きやすかった。

「この服は戦闘服なんて言われてるけど、魔法を使いやすくしてくれる服なんだよね。

この服に使われてる生地には自分の魔力を全体に行き渡るように連絡管としての役割をしてくれるの。

だから、いつもより魔力の放出...魔法が使いやすくなるんだ!」

スーランは制服を脱ぎながら説明をしてくる。
園子はそんなスーランをマジマジと見ていた。

そして、自分の胸に手を当てて落胆してしまった。
まぁ、理由はさておき園子はこの服の役割を理解しながら着るのであった。