12人の魔女伝説 ~俺はお前の騎士だ~


スーランはニコッと笑う。
園子が違和感を覚えたのはその時であった。

(なんかこのふんわりとした笑顔...どこかで)

じー っと園子はスーランをみた。
スーランは頭に?を浮かべながらレイに目線で問いかけるがレイは無視した。

「...似てる...?」

園子は誰かに似ているように思った。
そして、ふとカレンの姿が見えると あっ! と気がついた。

「カレン先生と笑顔が似てる!」

園子はカレンとスーランを見比べた。
カレンは常に笑顔なためよく似ていることが分かる。

「あら?気づかなかったの?スーランは私の娘よ!」

カレンは ふふふ と笑う。
園子は えっ! と驚きの顔をする。

「...名前言ってみろ」

レイは少し笑いそうな顔で言うが園子はその顔に気がついていない。

「えっ...カレン・マランダム先生と
スーラン・マランダムちゃん...あっ!」

そこでようやく気がついた。同じ苗字だ。
フローラン一族が周りに居すぎて同じ苗字ということに全く気づかなかった園子は納得顔だ。

「...クス」

園子のこの顔を見たレイは少し吹き出した。
園子が ムッ とレイの方を見ると、口元を手で隠しているレイが笑っていた。

「レイくん?何笑ってるのかなー?」

園子は頬をふくらましてレイを睨む。
だが、レイは 別に とまたいつもの無表情になってしまった。

「ほら!私たちも行こうよ!
薬草って結構あるんだからね!」

スーランはそう言うと園子の手を引っ張って植物の説明をし始めた。

〜・〜・〜・〜

「この花は冬の季節にしか咲かない植物で、凍傷に効くの。

でも、見つけるのは困難で希少性が高い花だよ。」

スーランは水色の花を指しながら説明してくれる。

たまにレイが補足として説明を付け足すことがあるのだが、2人の説明は丁寧でわかり易かった。

「なるほど...」

園子は教科書を見ながら、自分で持ってきたノートにメモしていく。

園子は勉強熱心でノートをまとめるのも上手かった。

レイが覗き込んでみるが補足されたとこも重要と言ったとこも見逃さず書き込まれていて何も言うことがなかった。

〜・〜・〜・〜

そんな3人を周りは植物の観察をしている所ではなかった。

朝のホームルームで現れた園子に赤面していた男子たちがこそこそと話し始めた。

「なー、あの班だけ顔面偏差値やばくないか?」

「それなー。
学園五大美女の1人のスーラン
今日突如現れた天使の園子

あとは、闇に喰われた水...あいつ顔だけは整ってるよな。」

そんな男子の会話を聞いていた女子たちも 確かに と園子たちを見た。

スーランは男女共に人気が高くリーダーシップもあり、頼れるクラスの委員長的存在

顔も美人で、学園で五大美女の1人に入るぐらいだ。

そして、レイ。
皆からは嫌われ恐るべき存在であることは変わらないのだが、顔だけを見ればそれはまた別の話。

キリッとした顔立ちで無表情からクールなオーラがダダ漏れのような感じだろうか。

一部の女子からは人気があるのだ。

そんな2人に挟まれた園子もまた目に止まる可愛さを持っている。

「そのうち学年上位なるんじゃないのか?園子も」

「そうだな...なんたって学年1位と2位が直々に教えてもらえるんだから...」


『『『『『羨ましい...!!!!』』』』』


ここで、園子、レイ、スーラン以外の生徒はそう思った。

A組は学年1位、2位、をずっと独占している。
3位はB組だが、それ以下はほぼA組が占めている状態だ。

誰だってトップ3には入りたいものだ。

そんな、クラスの生徒の心の声は園子には届くはずもなく虚しく消えていった。