ちぇっ、弘也を身代わりにできそうだったのに。
最初にもっと弘也をはやし立てて、褒めちぎればよかったか。ちくしょう。
しょうがない。小泉パパに自首して説教されるか。反省文何枚の刑だろ。ところどころ端折りながら事情を話したら、罰軽くならないかな。
「……でも、」
「ん~?」
「駆けつけてくれて嬉しかったのは本当だよ」
目を伏せながら、穏やかに呟く。
助けられてはないけどさ、私を心配してくれたんだって、心が温かくなった。
仲間って、いいね。
……てか、反応なし?ひどいな。何か言ってよ。1人だけ語ってるみたいで恥ずかしいじゃん。
チラッと隣を窺ってみたら、弘也の頬が少し赤らんでいた。
「照れてる?」
「て、照れてない!照れてなーい!」
「なぜ二度言った」
ふーん、そっかそっか、照れてたのか。
不意打ちの本音に、ドキッてしちゃった?