「俺、あの後医者にフランスに行けって言われたんだよ。……なんとか歩けるようになったものの、足は少し動かすのだけでも気絶しそうなほど痛くて、全身にできた打撲とかも、本当に治りそうもなくて……」 奈々は空を見上げ、悲しそうに言った。 奈々の傷跡は、未だ消えていない。 「きっとあの日お前らに助けられてなかったら、俺は死んでた。 恵美にも、出会えてなかった。 俺はお前らが、恵美がいたから、そこに行こうと思えたんだ」 そう言って、奈々はゆっくりと口角を上げて笑った。 「「「奈々……」」」