「「——アハハ!」」



 路地裏にたむろっていた男達が倒れたのを見て、
 俺達は笑いあう。



「まじ、高校生ザコすぎんだろ!」



 つい、俺はそう投げやりに叫んだ。




 頬や右腕についた返り血をもう片方の手で払って、 俺は潤と馬鹿みたいに笑った。


 それしかすることがなかったから。


 喧嘩してないと、生きていけなくなりそうだったから。


 喧嘩が強いって事実だけが、俺に生きる価値を与えてくれてる気がしたんだ。



 そんなのが生きる価値だなんて、悲しすぎるけれど。