「は、何言ってんの…….」




 空我は状況が飲み込めないのか、



2人をただただ凝視していた。






「私は、貴方に八つ当たりをしてしまった。

最初は、ほんのでき心だった。貴方が小学1年生の時、私はまだアビラン先生をちょこっとだけ好きだった。それで、彼が赤ちゃんのあなたを抱いた写真を携帯の待受にしてしまっていた。




 あの人は、それを見て貴方が自分の子供で
ないことを知ってしまった。




 毎日皮肉のように似てないといわれ、あの日気が付いたら何も知らずに笑っている貴方にイラつき、花瓶を投げつけてしまっていた。幸い、当たらずに済んだけれど。




 その時は、泣いた貴方を見て何を
しているんだと思った。
けれど、同時に
心のどこかがスッキリした錯覚をした。





 ごめんなさい!!
私は本当にどうかしていたわ!!」






 あづは俺の背中から今度こそ
姿を出して、母親に恐る恐る近づいていった。