「純恋、奈々の意識戻ったぞ。 見舞い行くから起きろ」 純恋の頭をワシャワシャっと乱暴に 撫で、俺は言う。 「んー」 それにしても、純恋なのによく寝てんなぁ……。 純恋は和やかな落ち着き払った顔を 天井に向けて、未だ目を閉じていた。 もう10時なんだがな……。 「あの、奈々の容態私以外に 空我やその彼女、奈々本人。 それと、私の兄にもお伝えしたいのですが」