「大嘘抜かしてんじゃねぇよ」 ——狂ってる。 ありえないんだよ、俺が副総長だなんて。 あづは下っ端達を微かに見やっていう。 「……いやー、実は奈々がいない間に亜空に一年しかいないお前がなんで幹部の下の地位にいるんだよーってこいつらに散々講義されてな。 んで、もう埒が明かねぇから話したんだよ」 ——は? ——話した? ——全部? そんな言葉、聞きたくなかった。 知られたくなかった。 こんなダサすぎる私情は。