** 「よっ、奈々。 ホント、 呆れるくらいよく寝てるよなぁ……」 幹部室に来ると、潤は空我の頭を撫でながらベランダの窓を開けて、俺にそう話しかけてきた。 「あぁ、そうだな。 俺達の総長はつくづくおさねぇよ」 俺は慌てて欠伸をしてるフリをしながら、涙を拭って言った。 もちろん、あづを起こさないように小声で。 「奈々、俺にもくれよ」