一筋の涙が俺の頬を伝う。

 ……なりたい。親友に、なりたい。

 “……ダメだろ。自分の人生も、下手したら、潤の人生も破滅するぞ”

 ――それでも、親友になりたい。


「……俺も、親友になりたい」

 気がついたら、俺は涙を流しながらそう言っていた。

 ……無意識に、こいつに助けを求めていた。どうしようもなく、喧嘩するだけの浅い関係なんかではない、本当の友達を求めていた。

「ん。ならそれを早く言えよな。
 後な、言っとくけど本音くらい、別にそれがどんなに毒のある言葉でも、お前を見捨てるとかはないんだからな」

 へ?


「嘘……」


「ハッ、何の為にこんな嘘言うんだよ」


 潤は俺を小馬鹿にするみたいに笑う。



 ……怖くなった。





 俺には今まで、そんなことを行ってくる友達は一人もいなかったから。



 潤は、俺を捨てない?


 本当に?



“どうせあいつらみたいに捨てる”


“あんたなんか、生きる価値もない”