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「あづ」



「んー?」



 俺が寝ようとして目を閉じかけたその時、隣にいた潤が、遠慮がちに声をかけてきた。




 ちなみに、今は深夜の4時過ぎ。





 俺が取り乱すように頬を赤くして叫んで
から、まだ10分も経っていない。



 1階のキッチンルームでは奈々とめぐが抱き合って眠っており、その隣では、純恋が穏やかに寝息を立てている。


「……好きだったよ。いや、今も好きだ」


 潤は俺が目を開けると、頬を赤らめて言った。



「……うっさい。……俺も好きだよ」


 俺は潤から顔を背け、小声で言う。


 左手を動かして、潤のベットの中に入れると、潤がその手をぎゅっと握ってきた。


「--俺はお前を、絶対に救うから」


「うん……っ!」

 俺は零れそうな涙をこらえるように顔を俯かせて頷く。


 男で恋人繋ぎなんて、何馬鹿やってんのって
話かもしれない。


 でも、それも悪くない。



 喧嘩や飲酒。あるいは煙草をしている俺達は、元から馬鹿当然なのだから……。