——あづが好きだ。





 大好きだ。





 今も変わらず、きっと愛してる。




 それでもこれは、誰にも許されない想いで、持っちゃいけない気持ちだ……。



「……絶対叶わない。
あいつはきっと、そのうち純恋を好きになる」






 いや、たぶん、もうとっくに好きになりかけているんだろう。






 それできっと、いつか家の話も、俺の前に純恋に話すようになるんだ。







 親の話は俺が先だったけど。



 ——もしあそこで目覚めたのが俺ではなくて、純恋だったら?




 あいつは純恋でも話したんじゃないのか?




 いや、絶対話すんだ。





 話すに決まってる。







 もしもあいつが純恋に家庭のことを一番に話したら?





 そしたら、俺はどうすればいい?





 そういう現場を見たくない。




 そういう現場を見るハメになるくらいなら、俺は死んでしまいたい……。