秋さんはスーツの裾で涙を拭き、
私に抱きついた。

子供かよ。





「よかった〜!!!」



「おぉ、で、離れような」






■■■





「ふぅ。で、王子の時の格好なら、
男装?」



「まぁ、そうなる」



「待っててね!今持ってくるから!」





あるんだ。

………いや、なに?それ。





「これ!
こんな時のためにっ!!って事で、
こんなの持ってた♪

ね?本物の王子様見たいでしょ??」





でしょ??じゃないよ。

制服の形は変わらないけど、
ブレザーは元々の黒から白。
金色の線がところどころにあり、
ズボンも白だ。



私は白馬の王子様ではないぞ。