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あー、なにこの眩しさ。

屋上の一部に設置された野菜プランターに、生活係の一年生がせっせと水をやっている。

そんな緑の葉が太陽の光を受けて、水滴をキラキラと反射した。

……綺麗。

私はそれに背を向けると、今度は空を仰いだ。

……空も……綺麗だ。

私の心がこんなにもどす黒いのに。

そりゃあ空からしたら、ここのところギスギスしている私と龍の事なんて知らないんだろうけど。

…頭の中は龍でいっぱい。

最初は……明日斗の親友ってだけしか意識してなかった。

そう言えば私、背の高い龍をいつも目印にして明日斗を探していた。

同じクラスになって接していくうちに、少しずつ龍が分かり始めた。

見かけは少し冷たい感じ。

がっしりとした長身で、漆黒の髪と切れ長の眼。

精悍な頬は男らしくて、笑うと綺麗な口元に眼が釘付けになる。

それからこれはギャップ萌えなんだけど、龍は料理が上手い。

それから凄く……凄く優しい。

そうだ。あの時は……超ドキドキだった。

準備室で明日斗と二人きりになった時、私を抱き締めてこう言ったっけ。