「なに盛り上がってんの?」

「デオドラントスプレーがね、千代ばあちゃんのお店にならあるって話」

「えー、私も買いたいー!」

亜美、由依、理沙、それに私は、離れていた期間が嘘みたいに仲良くなっていた。

多分、本音をぶつけて話してみてお互いの気持ちが理解し合えたからだと思う。

……実は明日斗の事も、正直に話したんだ。

…亜美は泣いていたけど、私にこう言った。

「結局私は……明日斗の中身なんてなんにも知らなかったんだよね。見た目が素敵で好きだったけど、ただそれだけでさ」

「私も。今度は中身から好きになりたいな」

…別に明日斗の中身が悪いわけじゃない。

ただ、お互いに合わなかったんだと今は思う。

「ねえ、瀬沼高校の男子からさ、カラオケ誘われたんだけど、どうする?!」

理沙がニコニコしながら私たちを見回す。

「従兄が瀬沼に通っててね、久々に誘われたんだ。みんな一緒に行かない?」

「行く!」

亜美が即答した。

「理沙の従兄なら、素性知れてるしいいじゃん」

「じゃあ私も行く!」

「私も」

「全員行くに決定ね。土曜日の予定だから空けといて」

……久々だ、こういうの。

ちょっと、楽しみ。