゚*.。.*゚*.。.*゚

私、牧瀬美夜は半年前から付き合ってる人がいる。

その今カレの名前は、明日斗。

明日斗はキラキラしてて凄くカッコイイの。

『付き合って』って告白したのは私からだった。

今も覚えてる。

爽やかな秋の風に、明日斗の髪が揺れてキラキラと輝いていたのを。

『いいよ。名前は?』

その瞬間、嬉しさと切なさが一気に生まれて胸に広がったっけ。

名前を知っていたのは……私だけだったんだ。

でも、私は誓った。

今からこの人に、私を好きになってもらおうって。

絶対、私じゃなきゃヤダって思わせるくらいこの人の心を捕らえようって。

だから、いい。

今はいい。

名前を覚えてもらうところからでも。

スタートラインに立てたんだから、ある意味ラッキーだよね。

「牧瀬……牧瀬美夜」

明日斗は名前を告げた私を斜めから見て微笑んだっけ。

「美夜ね。分かった。メモるわ」

深まる秋の爽やかな風と金色で甘い太陽の光。

それらが私と明日斗だけを包みこむ中、私達はカレカノになったんだ。