゚*.。.*゚*.。.*゚

一週間後。

「なんか…美夜ちゃん、痩せたんじゃない?!」

隣のロッカーの里麻ちゃんが、眼を丸くして私を見下ろした。

……嬉しい。

ダイエットの効果がこんなにすぐ表れるなんて。

私、前から気付いてたんだ。

口には出さないけど……明日斗はホッソリした太ももの女の子をよくガン見してる。

アイドルでも、脚の細い子が好みみたいなんだ。

「分かる?!嬉しい!ちょっとダイエットしてるんだよね」

体操服に着替えながら里麻ちゃんに返事を返すと、

「美夜ちゃん、ただでさえ細いのに」

「いやいや。そんなことないよ」

そう。そんな事ない。

…明日斗の眼を引くほどじゃないもん。

だったら、意味ないもん。

「意識高いよね、美夜ちゃん」

…もっと高くなきゃ。

もっと高くなきゃ明日斗に振り向いてもらえない。

私はロッカーの扉を閉めると、曖昧に笑った。