「――――よぉし! じゃあ、鈴の姫就任パーティーもしようぜ!」


志貴がそう叫ぶと、店内はまたドッと盛り上がった。

みんな最初に見た時よりも凄い。叫んで笑って、歌って暴れて。もう収集が付かない。


「…………葉月。俺、確かさっき、騒ぎを収めろって言ったよな?」

「あっ……! いや……でも…………!」


顔は笑ってるけど、カウンターの中で出ているオーラが怖い凪さん。


「葉月! 鈴ちゃんが姫って事は、お前たち付き合う事になったのか?! 今朝の電話でそれ、言って無かっただろ!」

「いや、だってそれは……」


カウンターの外の葉月の隣では、蓮さまが葉月に文句を言い。


「――――葉月さん。族内でのそういう変化はきちんと報告してもらわないと困ります」

「光流……お前まで…………!」


光流さんまでもが、そう言って葉月に詰め寄った。

みんなに怒られて揉みくちゃにされている葉月。総長なのに、形無しだ。