「ごめんね……秋十。私、ずっと大嫌いだって言ってきて……ずっと、」
傷つけてしまってばかりだったよね。
「もう、数えきれないくらい……言ってきた。ほんとに、ごめーーー」
くしゃり、と。
私の髪に触れる秋十はちっとも怒ってなくて。
だけど、目を細めるその顔は少し意地悪で。
「その大嫌いって言葉、この先は好きに変えてやる」
「っ、」
「だから、覚悟してて?」
首を傾むけて口角を上げると笑みを零した。
やっぱり、その顔はちょっぴり大魔王だよ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…