次々と打ち上がる夜空を彩る花火。 その大きな音だけが耳に届いて胸が痛い。 夜風に流れてきた煙が辺りをぼんやりと白く染めて、視界が悪い。 息をするのも苦しくて、立っているのも精一杯。 堪らなく、きみの声が聞きたい。 私は、もう一度だけでもいいから。 「ーーーー見つけた」 ーーーきみの声が聞きたくて仕方ない