「あ。ねぇ……ところで、桐生くんは?」
「うーん。一応、アキにもラインしたんだけど。待ち合わせとかいいからって、先に行ってるって振られちゃったよ」
秋十は、きっと私と顔を合わせることを避けてる。
このまま目も合わせてもらえないのかな。
声をかけても振り向いてくれないかもしれない。
このまま、ずっと。
子供の頃の私なら……私を避けてくれるなんて、そんなに嬉しいことはないって思ったかもしれない。
いじめっこの秋十が脳裏に浮かんでくる。
……秋十は、私をいじめてたけど。
それも、お父さんから逃げる私がムカつくから?
理由は、今も見つけられない。
「大魔王なんかいなくてもいーだろ?」
ベシッ!!



