今度は私と颯太が顔を見合わせる。
けど、お互いに目を逸らしたりはしない。
「オレがニーナと口きかないとか、ありえねぇし」
そう言って颯太が先に笑ってくれる。
ひーちゃんは私と颯太の様子が変なことを心配してくれてたんだね。
晴くんも、お見通しって顔をしてるし。
二人には敵わないな……。
「じゃ、わたしは晴と帰るから。6時に河川敷の前の坂に集合ね!時間厳守よ!遅れたらチョコバナナ奢らせるからね!」
「日和が食べたいだけだろ?」
「颯太の場合は100本買ってもらうからね!」
……と、さりげなく毒を吐いて笑った。



