「もしかして、ずっと俺のこと考えてたの?」



口角が意地悪な笑みを作り細く笑った。



「は?バカじゃないの……っ、」



なんでそんな涼しげな表情してるの……!

こっちは、憂鬱で仕方ないっていうのに。



「そうだろ?今俺のこと嫌いって言ってたよな?考えてるってことじゃないのか?」


「それは……アンタと同じクラスで、最悪って考えてたの!だから……、」


「ふーん。で?俺の本性ってなに?」



声を詰まらせた私にツンと顔を上げて、ゆっくりと教室内へと入ってくる足取りにさえも苛立ちは膨れていく。



「アンタがカッコいいとか言われてるけど、ほんとはいじめっこで最低の性格だってみんな知らないから!」


「だから面白くないんだ?」



わかっているクセにわざわざ聞いてくるなんて、やっぱり嫌なヤツ。